円安バブル崩壊―金融緩和政策の大失敗
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<感想>

週刊ダイヤモンドへの連載記事をまとめた本の最新のもの。
日本の現在の問題点が列挙されている。

論理明快で、とても読み易い。
ただ、今読むとなると情報がもう古い。

野口悠紀雄氏の最新刊を読みたいところだ。
図書館はいつになったら買ってくれるだろうか?
世界経済危機 日本の罪と罰
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<表紙裏>

2007年夏以降の株価下落は、サブプライムローン問題が引き金になって国際的な投機資金の流れが変わり、これまでの異常な円安が正常なレベルに戻りつつあることによって引き起こされた。
つまり、株価下落の主要な要因は、「無理のある円安をこれまで続けてきた」という日本側の事情なのである。
過去数年間、長期的には継続しえない円安バブルに支えられて、日本はなんとか景気回復を実現できた。
しかし、そのバブルは崩れた。
現在起こっているのは、バブルがなければ実現していたであろう状態への回帰にすぎない。
これを「アメリカの影響だ」というのは、「問題は日本の経済政策ではない」とする責任転嫁である。
(本文より)


<目次>

時局落語 圓高か圓安か。横丁は大騒ぎ

第1章 円安バブル頼りだった景気回復
 1 景気回復は改革ではなく円安で実現した。
 2 円安バブル発生と膨張のメカニズム
 3 異常な円安を誰も批判しなかった
 4 不動産価格の上昇も低金利の歪み

第2章 サブプライムローン問題が円安バブルを破壊した
 1 円安バブル崩壊による株価下落
 2 これは21世紀型の危機か?
 3 サブプライム問題より深刻な日本の対外資産
 4 きわめて困難な今後の金融政策
 5 本当に必要なのは産業構造を変えること
 6 日本型経済を沈滞させる真の原因は戦時体制

第3章 「金融立国」は必要だが、可能か?
 1 イギリスを復活させた金融業
 2 どこかおかしい日本の金融規制
 3 「金融立国」に必要なのは人材
 4 大学院は理想のインキュベイター

第4章 ただ驚嘆するほかはない「グーグル」
 1 インターネット時代の「ビッグ・ブラザー」
 2 世界はグーグルの前にひざまずくか?
 3 情報はグーグルに預けるのがいちばん安全
 4 すべての日本企業を抜いたグーグル

第5章 地域間格差の是正はバラまきでなく創意で
 1 「ふるさと納税」にだまされてはいけない
 2 「ふるさと納税」は、寄付の崇高な精神を踏みにじる
 3 日本を崩壊に導く法人事業税の改悪
 4 バラまきで経済は活性化しない
 5 地域間格差是正と分権促進は矛盾しない
 6 格差を利用して格差に対処する

第6章 年金改革をいかに進めるべきか
 1 ずさんな記録管理とは別にある年金の根本問題
 2 年金に関する本当の争点は負担と給付の関係
 3 維持できるはずがなかった国民年金制度
 4 制度設計の基本に誤りがあった
 5 楽観的な見通しで年金改革が遅れる
 6 いかにもおかしい民主党の年金改革案
 7 必然性がない税方式への移行
 8 税方式への移行は政治と企業のご都合主義
 9 社会保障目的税は増税のためのトリック

第7章 政策議論の基本とすべき思考法
 1 社会を進歩させるのは知的好奇心
 2 政策議論を歪めるマスメディアのバイアス
 3 量的拡大ではなく比較優位原則で解決しよう